意識的に演奏する

自分が今何をやっていてどうやっているのか？
この事が明確になっていて、それをやり続けている時、急に音楽に出会う事があります。

『音楽に出会う』？？？

その瞬間をなんと表現したら良いのかわからないのでそう言っていますが、音楽をやっている喜びに包まれるような、自分という枠が曖昧になっていくような、とても幸せな瞬間です。

ゾーンに入るというのはそういう事なのかな？
と思う事があります。

その時、急に今までは弱く演奏していた場所を思いっきり強く演奏してみたくなったり、汚い音を出してみたくなったり、聞こえないくらい小さな音にしてみたくなったり、遊び心というか、ちょっとした悪魔的なアイディアが湧いたりします。

でもその悪魔は本当は優しくユーモアがあり許してくれて包容力のある物に感じるのです。

そのアイディアを捕まえてやろうとすると魔法のようにその事が簡単にできたりします。その時は意識的でありながら無意識的なような不思議な時間です。

その瞬間、大して成功もしていなかった自分の人生が急に祝福されたような気がします。

と思った瞬間もうその魔法は消えていて、また、意識的にやる事に専念する事になります。

この意識的に演奏するってどういう事でしょうか？

例えば、
・頭が動いてその動きに自分全部がついて行きながら演奏する。
・腕がラクさを提供してくれるポジションで使う。
・口の中の母音を曲の感情についていかせながら微細に変えていく。
・タンギングの子音を常に選び続ける。
・息の支えが変わっていく事を意識しておく。
・自分に優しくしながら演奏してみる。

などなど、挙げたらキリがありませんが、

「今、この曲を演奏するために私はいまここで〜を試しながら演奏してみよう。」と
言ってみて、やってみたらどんな事が起こるでしょうか？

今日もワクワクした気持ちでフルートが吹けますように！